[ 住まいの害虫図鑑 ]

シバンムシ

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成虫は一般に小型で、短い半円筒形、頭部は下口式で前胸背板にかくれているのが特徴です。
食性は食材性、食菌性に大別されますが、建築物や文化財に被害をもたらすものは食材性で、乾燥した木材や動植物質のものを加害します。古い木造建築物に大きな害を及ぼすケブカシバンムシ、マツザイシバンムシ、書籍の重要害虫であるフルホンシバンムシ、ザウテルシバンムシ、食品や薬草など乾燥動物質を広く食害するタバコシバンムシ、ジンサンシバンムシなどがいます。
活動は夜で、コツコツと机をたたくような音をたてることからヨーロッパでは「死時計虫」と呼ばれ、日本では、寺院や倉、病院に大発生することから、死神の使い「死番虫」と書くこともあります。

  • ジンサンシバンムシ

    日本を含む世界共通種。古来より「クスリヤナカセ」の害虫として知られる。和名のジンサンは朝鮮人参から由来。主に乾燥植物質を加害する。体長2〜3.5mm。

  • タバコシバンムシ

    日本を含む世界共通種。タバコ乾燥葉、穀物、種子などを加害。体長1.7〜3.1mm。木材害虫と間違われることが多い。