土壌

タケロックMCブロックシリーズ

水硬化型シロアリ防除用土壌処理剤

タケロックMCブロックシリーズ

固まってシロアリの侵入路をブロック、
新しいタイプの防蟻剤です。

モルタルのように水と混練して基礎や束、配管周りに施工します。液剤ではないため薬剤の飛散や、雨水の流出がありません。

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適用効果 シロアリの防除
有効成分 クロチアニジン(0.05%) ※成分は毒物及び劇物ではありません。
外観 灰色の粉末
容量 10kg
認定機関 (公社)日本しろあり対策協会〈登録番号 第3498号〉
(公社)日本木材保存協会〈認定番号 A-4230〉
(公財)文化財虫菌害研究所〈登録番号 第25号〉

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使用方法

基礎の内側、束石、配管の立ち上がり、側壁側から帯状に薬剤を処理します。

処理の箇所 処理層サイズ 乾燥重量(g/m) 1袋あたりのm数
布基礎打設後の土壌 幅10㎝×高さ3㎝ 1100〜1500 6.6m〜12.5m
土間コンクリート打設前の土壌 幅3㎝×高さ3㎝ 650〜800 12.5m〜15.4m
ベタ基礎・土間コンクリート打設後のコンクリート 幅3㎝×高さ3㎝ 500〜600 16.6m〜20m
  • *(公社)日本しろあり対策協会、(公社)日本木材保存協会および(公財)文化財虫菌害研究所の認定は幅20cmで取得しています。
  • *別途、土台・大引・根太・柱など木部への防蟻処理を行ってください。
  • *再施工について:旧処置層を撤去する場合は、上記使用方法で再処理してください。旧処置層を撤去しない場合は、処理面にタケロックMCブロックを5mm厚で上乗せするか、タケロックMC50スーパーを散布してください。

施工イメージ

施工手順(水により混練後使用します。)

施工手順(水により混練後使用します。)

処理後の状態

処理後の状態

使用上の注意

  1. ハンドミキサーなどを使用し、均一に混練してくださ。
  2. コーナー部や壁面などの境界部は念入りに充填してください。
  3. 水を加えたらその日のうちに使い切ってください。
  4. 玄関口、勝手口はコンクリート施工の前に土壌処理を行ってください。
    土壌処理後はビニールシートを処理面に敷いたあと、コンクリート施工を行ってください。
  5. 施工後は約1日養生させ、十分に乾燥させてください。
  6. 残った「タケロックMCブロック」は、湿気が入らないようにしっかり密閉し、直置きせずにパレット上に置く等、湿気を避けて保管してください。

タケロックMCブロック性能試験

(1)防蟻効力試験(室内試験)

室内試験:貫通試験(1)

<イエシロアリを用いた貫通試験>

試験機関:
近畿大学農学部
試験方法:
(公社)日本木材保存協会規格 (JWPAS-TS-(1))
直径約8cm、高さ約9cmの蓋付きポリ容器に無処理含水ケイ砂を約2cm敷き詰めた。その中心部に内径約3.5cm高さ約4cmの円筒を設置した。円筒には厚さ約2cmの無処理ケイ砂を敷き詰め、その上にタケロックMCブロックを1cm厚に敷き詰め固めた。
さらにタケロックMCブロック上には木口1cm×1cm、長さ2cmのマツの餌木を設置した。容器と円筒の間の無処理含水ケイ砂上から、イエシロアリ職蟻200頭、兵蟻20頭を放虫した。耐候操作はタケロックMCブロックを設置した円筒を40℃、6カ月間保存した。
試験結果:
耐候操作有り無しとも穿孔されず3日以内に全て死亡した。本試験の結果、タケロックMCブロックは優れた貫通阻止効果と殺蟻効力が確認できた。
供試薬剤名:
タケロックMCブロック
土壌 穿孔距離
(mm)
備考
耐候操作/
あり
耐候操作/
なし
処理土壌 1 0 0 3日以内に全匹死亡
2 0 0 3日以内に全匹死亡
3 0 0 3日以内に全匹死亡
無処理土壌 1 50 50 1日以内に貫通
2 50 50 1日以内に貫通
3 50 50 1日以内に貫通

以上の結果からタケロックMCブロックは性能評価基準を満たしている。

本試験結果からタケロックMCブロックは十分に性能評価基準を満たしていることが証明された。
(合格基準は穿孔度1以下もしくは穿孔度2の場合1週間以内に供試シロアリが全頭死亡すること)

室内試験:貫通試験(2)

試験機関:
自社
試験方法:
(公社)日本木材保存協会規格(JWPAS-TS-S)
『土壌処理用防蟻剤等の防蟻効力試験方法』を一部変更した試験方法とした。
中央のガラス管に40mmの厚さで無処理土壌を充填し、その上に2、3、4、5、および10mmの厚さにタケロックMCブロックを充填後、散水し固化させた。
対照としてタケロックMCブロックからクロチアニジンを除去した組成物(クロチアニジン非含有組成物と表記)および無処理土壌のみについても同様に実施した。クロチアニジン非含有組成物は充填厚さを10mmとし、無処理土壌のみの場合は充填厚さを40mm+10mmの50mmとした。
使用するシロアリはイエシロアリ職蟻100頭、兵蟻10頭とし、観察期間は21日間とした。

試験結果:

土壌 充填厚み(mm) 穿孔距離(mm) 死虫率(%) 備考
タケロックMCブロック 2
3
4
5
10
0
0
0
0
0
100
100
100
100
100
7日以内に全頭死亡
7日以内に全頭死亡
7日以内に全頭死亡
7日以内に全頭死亡
7日以内に全頭死亡
クロチアニジン非含有組成物 10 5~8 20  
無処理土壌 50 50 0 1日後に貫通

本試験結果からタケロックMCブロックは弊社標準仕様による使用で十分に効力を発揮すると判断された。

室内試験:簡易貫通試諌

試験機関:
近畿大学農学部
試験方法:
直径約8cm、高さ約9cmの蓋付きポリ容器に無処理含水ケイ砂を約2cm敷き詰めた。その中心部に内径約3.5cm高さ約4cmの円筒を設置した。円筒には厚さ約2cmの無処理ケイ砂を敷き詰め、その上にタケロックMCブロックを1cm厚に敷き詰め固めた。
さらにタケロックMCブロック上には木口1cm×1cm、長さ2cmのマツの餌木を設置した。容器と円筒の間の無処理含水ケイ砂上から、イエシロアリ職蟻200頭、兵蟻20頭を放虫した。本試験においては、一度土壌に潜らなければ円筒に侵入することができず、現場における侵入方法により近い方法であると考えられる。放虫後、3週間観察を行い、タケロックMCブロックを貫通し餌木への到達の有無を確認した。

なお、無処理を充填した場合では1日後には餌木に到達していることが認められている。
試験結果:
タケロックMCブロック層は穿孔されず供試シロアリは3日以内に全匹死亡した。

本試験結果から、タケロックMCブロックは土壌に散布された場合においても十分に効果を示すと判断された。

室内試験:設置幅確認試験

試験機関:
自社
試験目的:
通常、シロアリは床下土壊より侵入することが多いため、床下土壌中からの侵入を想定した試験を行い効力を確認することを目的とした。
試験方法:
縦206×横76×高さ65mmの容器の片側10mmに隙間を空け、10、20、30、40、50mm及び100mmの幅(厚さ10mm)でタケロックMCブロックを加水混練物の状態で設置し固化させた。その後、無処理土壌をタケロックMCブロックを設置した以外の部分に厚さ10mmで設置した。幅10mmの無処理土壌上には縦10×横20×高さ10mmのマツ餌木を設置した。もう一方の無処理土壌(図中にはシロアリ投入土壌と表記)とタケロックMCブロックの間には仕切りを立て、シロアリ投入土壌側のみにイエシロアリ職蟻200頭と兵蟻20頭を投入した。一定時間経過しシロアリが落ち着いたことを確認した後、仕切りを撤去し挙動を目視にて観察した。その際、処理面を通過したシロアリのうち、横断が1回のみの個体を10頭捕獲し、別容器にて挙動を7日間目視にて観察した。

試験結果:

設置幅(mm) 死虫率(%)に達成した日数
継続接触 短期接触
タケロックMCブロック 10
20
30
40
50
100
200
1
1
1
1
1
1
1
3
3
3
3
3
3
3
無処理土壌   7日後に死虫率0%

本試験結果からタケロックMCブロックは弊社標準仕様による使用で十分に効力を発揮すると判断された。

(2)防蟻効力試験(野外試験)

試験機関:
近畿大学農学部
試験方法:
(公社)日本木材保存協会規格 (JWPAS-TS-(1))
供試薬剤名:
タケロックMCブロック
種別 試験片反復 食害の有無 備考
1年目 2年目
処理土壌 1 食害なし 食害なし
2 食害なし 食害なし
3 食害なし 食害なし
4 食害なし 食害なし
5 食害なし 食害なし
無処理 1~5 食害あり 食害あり

以上の結果からタケロックMCブロックは性能評価基準を満たしている。

<試験片の様子(円形に施工した例)>

タケロックMCブロックで処理した土壊に設置された試験片。食害は見られない。

タケロックMCブロックで処理していない土壌に設置された試験片。蟻害がはっきりと確認できる。

本結果からタケロックMCブロックは十分に性能評価基準を満たしていることが証明された。
(合格基準は2年間食害がないこと)

タケロックMCブロックシリーズ安全データ(有効成分クロチアニジンとして)

急性経口毒性 LD50 >5000mg/kg (ラット)
急性経皮毒性 LD50 >2000mg/kg (ラット)
急性吸入毒性 LD50 >6.14mg/L (4時間、ラット)
変異原性(小核試験) 陰性(マウス)
魚毒性 LC 50(96時間)>100mg/L(コイ)
EC50(24時間)>100mg/L(オオミジンコ)
EC50(48時間)1~10mg/L(オオミジンコ)
ADI(1日摂取許容量) 0.097(mg/kg/day)
LD50(50% Lethal Dose):
化学物質を実験動物に投与した場合に、その半数(50%)が試験期間内に死亡する用量のこと。投与した動物の50%が死亡する用量を体重あたりの量(mg/kg)としてあらわし、数値が小さいほど毒性が大きい。
LC50(50% Lethal Concentration):
ガス体または水に溶解した状態の化学物質に曝露された生物の半数(50%)が試験期間内に死亡する濃度。数値が小さいほど毒性が大きい。
EC50(50% Effective Concentration):
水中生物等に対し、死亡以外の影響要因を評価する指標。例えば、ミジンコ遊泳阻害試験ではミジンコの50%が遊泳しなくなる(=影響を受ける)化学物質の濃度を指す。数字が小さいほど毒性が大きい。

*動物愛護の観点から最近は急性経口・急性経皮毒性とも最大2000mg/kgまでの試験となっています。
*使用に際しては製品容器やカタログに記載されている"使用上の注意"、"取扱い上の注意"をお読みください。